厚生労働省の国民栄養調査では日本人の平均的な摂取カロリーは、年々減っている一方、肥満率は増加の一途というデータがあります。

これってどういうことなんでしょう?

食べる内容が問題ということになってきますね。

食事は欧米化や溢れ返る加工食品やハンバーガーやスナック菓子などジャンクフードと呼ばれるの食品の普及で、日本人の脂質の摂取量は戦後から増え続け、メタボによる様々な生活習慣病が蔓延しています。
それらの病気は「、体内の脂質が過酸化脂質になったことで引き起こされています。
カラダに過酸化脂質を増やさないためには、脂質の摂取を減らす、添加物など有害なものを避ける、抗酸化作用のあるビタミン豊富な野菜を食べることが重要になってきます。

過酸化脂質

過酸化脂質は、コレステロールや中性脂肪といった体内の脂質が活性酸素で酸化されたものをいいます。
「酸化した油」というと、古い食用油のイメージがありますが、実際には紫外線やストレス、農薬や放射線物質、添加物などカラダに有害なものが入ってきた時に、体内で出来てしまいます。
シミ、しわ、アトピーやアレルギー、脳卒中、動脈硬化、心筋梗塞、ガンなどの原因になると言われています。

脂質の適量ってどれくらい?

そもそも脂質とは?

脂質には、なたね油、ごま油などのように常温で液体の「油」と、バター、マーガリンのように常温で固体の「脂」があります。

脂質は体内で1gあたり9kcalです。炭水化物・たんぱく質・脂質の三大栄養素のうち最も高いエネルギーです。
脂質には体の中でつくることができない必須脂肪酸が含まれており、体の細胞膜の成分やホルモンの材料などになっています。不足すると、発育の障害や、皮ふ炎の原因になったりします。
さらに、脂質は油脂に溶ける脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・E・Kなど)の吸収にも役立っています。

どれくらいならOK?

年齢によって異なりますが、成人で1日に必要なエネルギーの20~30%ほどを脂質からとるのがよいといわれています。
これは1日2,000kcal必要な人では脂質はおよそ55gになります。しかし、食生活の欧米化にともない脂質の摂取量や摂取エネルギーに占める脂質の割合は増加しており、そのことがエネルギー過剰、肥満、生活習慣病の原因になっていることが指摘されています。
国民健康・栄養調査報告によれば、20歳以上で脂質のエネルギー比率が30%を超えてとり過ぎている人は、男性で約2割、女性で約3割もみられます。これらの人は適正なバランスになるようとり過ぎない注意が必要です。

脂質を取りすぎないために

脂質のとり過ぎは、ちょっとした心がけで改善できます。

できますか?

脂質の量を把握できる便利な方法に、”調理や食べる時に使う油脂”と、食品中の “素材に含まれる油脂”に分けて考えるとわかりやすいです。

例えば、脂質を1日に55gとる場合、
調理や食べる時に使う油脂は15gほどが適量の目安になります。
例 朝食のトースト用バター(うすくぬって1枚に5g)
昼食または夕食での油料理1食分(天ぷらやフライなど1人前に含まれる油10g)を合計した量

いつもこれより多いという人はとり過ぎの可能性があります。次に、食品中の”素材に含まれる油脂”をとり過ぎないようにするには、肉の脂身の多い部分や、高脂肪の乳製品をひかえるなどの配慮をしましょう。

とはいえ、この頃TVでは、実は脂身は悪者ではないとかいう説もありますし、情報が溢れて、何を信じてよいのやらということもあります。

バランスの良いこと、素材が良いこと、添加物はあまり摂取しないようにすること、適度な運動をすること
わかっちゃいるけど、なかなか出来ないことが多いですが、手作り食を食べるようにすることも大事ですね。

三大栄養素と配分

タンパク質 13~20%
たんぱく質は、人体の骨格や筋肉などの組織を構成する主要な要素であるとともに、酵素
やホルモンの材料として代謝を調整するなど様々な機能を果たしており、生命の維持に不可欠です。肉、魚、卵、大豆・大豆製品、乳・乳製品等に多く含まれています。

脂質20~30%
脂質は、細胞膜の主要な構成成分です。また、脂溶性ビタミンの吸収を助けます。また、人の生命維持に不可欠なエネルギー源である一方、摂りすぎると肥満や心疾患のリスクを高めます。
脂身の多い肉、油、マーガリン、バターや、油を多く使った揚げ物やスナック菓子、洋菓子に多く含まれています。

炭水化物50~60%
炭水化物の最も重要な役割は、エネルギー源としての機能です。炭水化物は糖質と食物繊維に分けられ、糖質は体内で分解されると、ぶどう糖等になります。
脳や神経組織等の組織は、通常ぶどう糖しかエネルギー源として利用できないため、糖質は重要な栄養素です。しかし、余分に摂りすぎると脂肪に変わり肥満の原因となります。
ご飯、パン、麺、芋、砂糖や砂糖を多く使ったジュースやお菓子に多く含まれています。